今を生きるあなたへ、未来へ向かうあなたへ、 伝えたい記憶があります。
未曾有の大災害に救難・救援派遣された 全国警察官とその家族、哀絶と警鐘の手記67編。「前の晩に娘とけんかしてな。悪かったなって言いたくても、もう言えねえべよ。あんたが娘に思えてな。娘は許してくれっかな?母ちゃん一緒じゃなくて許してくれっかな?」 (千葉県警・藤崎朋子氏の手記より抜粋)
警察官だから聞けたこと。警察官だから感じたこと。 47都道府県警から採録。 あなたの街の警察官も、きっとここにいる。
2011年3月11日の東日本大震災発生以降、多くの公務員が被災地に集められて事態の収拾に当たりました。自衛官や消防隊員の活躍に関してはいくつか手記が出版され、NHKスペシャルなどでも報じられ世の中の注目を集めましたが、実は全国各地から最も多く被災地に集められたのは警察官であります。 生存者捜索、交通整備、瓦礫撤去、被災者支援、そして検視。これまで、のべ117万人(2013年12月末)の警察官が、被災3県から応援要請を受け、被災地で活動してきました。そうした多くの警察官たちは、派遣期間を終えるとそれぞれの都道府県警に戻り、「県警だより」や「県民広報誌」などに、それぞれどんな活動をしたのか、そこでどう感じたかを、細々と手記を発表していました。そんな手記を全国から集め、厳選して一冊の本にしました。