
戦後長らく、最前線で戦った海軍将兵のほとんどは、戦地での経験について沈黙していたが、戦後50年を経て多くが晩年を迎えたころから、戦死した仲間のことを後世に伝えたいとぽつりぽつりと語り始めた。そんな彼らの最後の証言、遺言ともいえる声を、神立尚紀氏が「零戦搭乗員の会」との関わりの中で、丁寧に取材したエピソード集である。
■目次■
第一章 真珠湾攻撃に参加した搭乗員たちがこっそり明かした「本音」
第二章 ミッドウェー海戦で大敗した海軍指揮官がついた「大嘘」
第三章 「皆、泣きながら戦っていた」戦士率が特攻を上回るソロモンの航空戦
第四章 ヒトラーの要請で日仏を往復した潜水艦乗組員たちを待ち受けた過酷な運命
第五章 たった二日で三千人以上が戦死したマリアナ沖海戦の悲劇
第六章 生存者が語る日本軍捕虜千百人「決死の蜂起」その壮絶な記憶
第七章 「海軍の墜落王」は、レイテ島激戦の最中「自分不在の結婚式」を挙げた
第八章 「戦艦大和」特攻を「思い付きの作戦」と痛烈批判した副砲長の無念
第九章 知られざる「終戦後」の空戦 八月十五日に戦争は終わっていなかった
第十章 秘密裏に三十六年間も遂行されていた皇統護持作戦とは?
第十一章 日本人なら知っておくべき特攻の真実
■書籍情報■
『太平洋戦争秘史 戦士たちの遺言』
著者:神立尚紀
発行所 : 講談社ビーシー/講談社
発売日 : 2021年4月14日
判型 : 四六判/ページ数:224ページ
ISBN 978-4-06-522375-8
定価:1430円(税込)/Kindle(電子書籍):1320円(税込)